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文献詳細

雑誌文献

検査と技術3巻12号

1975年12月発行

文献概要

基礎から応用へ

寄生の起源

著者: 大家裕1

所属機関: 1順大・寄生虫

ページ範囲:P.21 - P.24

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 我々の周囲に見られる様々な種類の生物は,いずれもその長い進化の過程で,自らを取り巻く環境に適応しつつ今日に至ったものである.そういった情況の中で,寄生虫もまた宿主に対する適合性を獲得しながら現在見られるような種に進化してきたわけであるが,その適合性とはいったいどのようなものであろうか.この問題について,免疫生物学的な視点から,また生化学的な視点から明らかにされつつある二三の問題につき,前3回にわたって解説を試みてきた.
 ところで,こういった寄生虫も,既に述べたように,元をたどれば自由生活を営んでいた生物に由来するものであると考えられている.長い生命の歴史のどの時代にどのようにして,自由生活性のものが寄生生活に入っていったか,このあたりの事情を人体寄生の多細胞性寄生虫としては最も一般的な条虫,吸虫,線虫についてみていきたいと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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