文献詳細
文献概要
基礎から応用へ
寄生の起源
著者: 大家裕1
所属機関: 1順大・寄生虫
ページ範囲:P.21 - P.24
文献購入ページに移動 我々の周囲に見られる様々な種類の生物は,いずれもその長い進化の過程で,自らを取り巻く環境に適応しつつ今日に至ったものである.そういった情況の中で,寄生虫もまた宿主に対する適合性を獲得しながら現在見られるような種に進化してきたわけであるが,その適合性とはいったいどのようなものであろうか.この問題について,免疫生物学的な視点から,また生化学的な視点から明らかにされつつある二三の問題につき,前3回にわたって解説を試みてきた.
ところで,こういった寄生虫も,既に述べたように,元をたどれば自由生活を営んでいた生物に由来するものであると考えられている.長い生命の歴史のどの時代にどのようにして,自由生活性のものが寄生生活に入っていったか,このあたりの事情を人体寄生の多細胞性寄生虫としては最も一般的な条虫,吸虫,線虫についてみていきたいと思う.
ところで,こういった寄生虫も,既に述べたように,元をたどれば自由生活を営んでいた生物に由来するものであると考えられている.長い生命の歴史のどの時代にどのようにして,自由生活性のものが寄生生活に入っていったか,このあたりの事情を人体寄生の多細胞性寄生虫としては最も一般的な条虫,吸虫,線虫についてみていきたいと思う.
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