文献詳細
文献概要
マスターしよう基本操作
寄生虫卵検査のための塗抹標本の作り方
著者: 鈴木了司1
所属機関: 1国立予防衛生研究所寄生虫部第2室
ページ範囲:P.49 - P.52
文献購入ページに移動一方,カバーガラスの代わりにセロファンを使用するセロファン厚層塗抹法(加藤法とも呼ぶ)は,大量の糞便を検査に用いることによって直接塗抹法の欠点を補い,集卵法の検出力に近づけたものである.この方法は標本の作りやすさ,経費の点から集団検査に好適であるが,鏡検時に寄生虫卵の特徴が不明瞭になりがちなので,虫卵鑑別に熟練を要する短所がある.臨床検査としての検便は界面活性剤を使用する沈殿法(AMSⅢ法,Tween 80・クエン酸緩衝液法など)が良い.(カットは回虫受精卵)
掲載誌情報