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文献詳細

雑誌文献

検査と技術3巻2号

1975年02月発行

文献概要

ひとこと

臨床検査の基本

著者: 木島滋二1

所属機関: 1北野病院内科

ページ範囲:P.10 - P.11

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科学について
 臨床検査は"数"を取り扱う."数を生み出す"といってもよい.血液とか尿とか,その他いろいろな検体について,定められた方法に従って処理をし,測定をして数値を出す.時には数値ではなくて(+)か(-)かを定性的に決めればよいものもあるが,これとても1または0を出していることになるからやはり数値といえる.このようにして数値を出すことが科学的な診療の基礎となるのである.
 ここでまず科学とはどういうことかについて考えてみよう.私どもは自然現象を五感により見たり感じたりすることができる.それを繰り返すことにより経験が増えてゆくのだが,特に注意をしない時は見過ごしていることも多い.しかし,時にはオヤと思うこともある.この時は好奇心にまかせて"いったいどうなっているのか"と丁寧に観察をする.そうしていくつかの特徴をつかむ.この段階が科学の第一歩である.しかしここまではまだ主観的なものであって,その人一人の経験にすぎない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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