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文献詳細

雑誌文献

検査と技術3巻2号

1975年02月発行

文献概要

基礎から応用へ

熱の授受と伝播

著者: 三上智久1

所属機関: 1北大・応用電気研究所

ページ範囲:P.20 - P.23

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 臨床検査では,試料の温度を体温の高さに保持して測定する場合がある.ことに肺機能検査では,ガス量の測定の基準温度に体温が選ばれる.それと同時に大気圧も測定しなければならないが,気体の場合は温度や圧力によって体積が変化するため,これらの補正が必要となるのである.このように,温度によって物体はその状態を変え,熱の伝播の仕方は物体の種類によって異なる.また熱の授受によって液体や固体の性質が微妙に変化するのである.
 1気圧の下で熱すると水は100℃で沸騰を始め,水蒸気に変化してそれ以上の温度にならない.ところが蒸気の圧力を2気圧にして熱すると120℃まで上昇し,4.7気圧にすると150℃に上昇する.高温滅菌では,このように蒸気の圧力を上げて滅菌の速度や効果を上げている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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