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技術講座 生理
シグナルとノイズ・11
著者: 村崎義紀1 石山陽事2
所属機関: 1慈恵医大病院中検電気生理 2虎の門病院臨床生理
ページ範囲:P.57 - P.59
文献購入ページに移動1.解答
石山 サンプル1の単極導出の脳波ですが,一見非常にきれいな脳波ですが,この中で気になるのは,ちょうどまん中ごろにスパイク状の波が混入しています.これを見ますと果たしてスパイクであるかどうか,おそらく脳波を初めて見る先生方はこれをスパイクと見る可能性があるのではないかと思います.しかし心電図が同時記録してありますから,まず心電図と同期しているかどうかということを見ます.同期していればそれは一応スパイクとは見なさず,心電図の混入によるものと判断します.
それでまず誘導から見ますと,このスパイク様の波というのは,左の後頭部,それから左の後側頭部に見られます.そして心電図と比べますと,R波に同期していることが1つ上げられます.そのように見ると,特に右の後側頭部とか,あるいは左の後側頭部に心電図に同期した速い波が混入しているように思えます.それから脈波の混入も感じられますね.
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