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技術講座 血清
間接(受身)凝集反応
著者: 堀越晃1
所属機関: 1東大病院中検
ページ範囲:P.64 - P.65
文献購入ページに移動 間接(受身)凝集反応―Indirect(Passive)agglutination―とは抗原と抗体の反応を肉眼的に観察できるように,抗原あるいは抗体を特定の物質に吸着させて凝集の形で判定できるようにしたもので,いろいろな疾患の血清学的検査法として利用されている.
前回の寒冷凝集反応やポール・バンネル反応では,赤血球と対応する抗体との反応によって直接赤血球凝集の形で観察できるが,抗原性のあるタンパク,多糖体,脂質などは溶液中で抗体と抗原抗体反応が起こっても肉眼的に観察することができない.そこで,これらの反応を直接肉眼的に観察できるように,特定の物質(処理した赤血球,ラテックス,カオリン,炭素など)に吸着させておき,抗原抗体反応が起これば凝集として判定できるようにしたものである.ただし,抗原や抗体を吸着させる物質(粒子)自身では抗原性を発揮しない(あるいは非特異的凝集を起こさない)ことが必須条件である.つまり,抗原や抗体を吸着させないのに凝集を起こしてはならない.
前回の寒冷凝集反応やポール・バンネル反応では,赤血球と対応する抗体との反応によって直接赤血球凝集の形で観察できるが,抗原性のあるタンパク,多糖体,脂質などは溶液中で抗体と抗原抗体反応が起こっても肉眼的に観察することができない.そこで,これらの反応を直接肉眼的に観察できるように,特定の物質(処理した赤血球,ラテックス,カオリン,炭素など)に吸着させておき,抗原抗体反応が起これば凝集として判定できるようにしたものである.ただし,抗原や抗体を吸着させる物質(粒子)自身では抗原性を発揮しない(あるいは非特異的凝集を起こさない)ことが必須条件である.つまり,抗原や抗体を吸着させないのに凝集を起こしてはならない.
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