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文献詳細

雑誌文献

検査と技術3巻4号

1975年04月発行

文献概要

技術講座 生理

シグナルとノイズ・13

著者: 石山陽事1 村崎義紀2 根岸勇2

所属機関: 1虎の門病院生理学科 2慈恵医大病院中検

ページ範囲:P.74 - P.76

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《サンプル1》
 1.解 答
 村崎 まず徐波成分が非常に多いという印象を受けます.果たしてこの徐波成分が全部脳波なのかちょっと疑問ですが,恐らく脳波による徐波が出現しているところへ別にアーティファクトが混入しているのではないかと思います.それはどれかというと,後頭部である周期をもって出現しているデルター帯域の波形でこれが左後頭の場合と右後頭の場合でまるっきり位相が逆転しています.普通,脳波の場合,単極誘導において左右の後頭部で位相が逆転することはまず考えられないので,恐らくこれは間違いなくアーティファクトであろうと想像できます.何に由来するものかですが,右の後側頭部に筋電図がある周期をもって入っている.これが後頭部のデルター帯域波と調和関係で出現しているので恐らく後頭部を周期的に動かすような動作があって,そのために入ってきたのではないかと思います.それから眼球の水平運動がある場合でも後頭で位相が逆転する場合があるんですが,その時には前側頭で著明に眼球の動きに一致したゆるやかな波が逆転して入ってきます.これにはそういう変化が見られないので,眼球運動ではなく後頭部を周期的に動かしたために入ってきた揺れではないかと思います.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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