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文献詳細

雑誌文献

検査と技術3巻5号

1975年05月発行

文献概要

病気のはなし

慢性腎炎,尿毒症

著者: 折田義正1 藤原芳廣2

所属機関: 1阪大第1内科 2大阪厚生年金病院内科

ページ範囲:P.6 - P.12

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慢性腎炎
■定義と診断
 慢性腎炎という言葉(正しくは慢性びまん性糸球体腎炎)は日常よく使われるが,その中には発症形式,臨床像,病理像,予後などの面で極めて様々のものが含まれている.従って,慢性腎炎とは単一の疾患ではなく,"原発性に糸球体を侵し,両側性,びまん性に広がって慢性の経過をたどる腎疾患群"と理解しておいたほうが現状にマッチしている.
 診断は,臨床的に最低1年以上持続するタンパク尿,血尿,円柱の存在が参考になる.更に,浮腫,高血圧,腎機能障害,急性腎炎の既往などがあれば一層容易である.ただし,急性腎炎の既往がない場合は,慢性腎盂腎炎,腎硬化症,糖尿病性腎症,SLE,結節性動脈周囲炎,アミロイドーシス,痛風腎,起立性タンパク尿などとの鑑別が必要である.鑑別困難な例では最終的に腎生検を施行し,組織学的検査を行う必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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