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検査の昔ばなし
化学検査のことなど
著者: 藤井暢三1234
所属機関: 1東大 2日本医大 3東京逓信病院臨床検査科 4女子栄養大学
ページ範囲:P.40 - P.42
文献購入ページに移動内科の医局に入ると,最初に,検査室で新卒の医学士諸君とともに医局の先輩から各自,一通り顕微鏡の使用法をはじめ,手回し遠心器での尿沈渣の集め方から尿,糞,喀痰などの検査法や血球の染め方など,当該医局伝来の各方式の種々の検査方法の指導を受ける.病室の受け持ちは,初めは官費患者のベッドであり,次いで三等,外来,結核,二等,伝染,そして一等の病室患者と,順次進んでいって,最後はベッドフライの上医になっていく仕組みであった.病室でも最初に,各自先輩から病歴のとり方,血圧の測定法,血液検査の手ほどきなど一応の指導を受ける.レントゲン検査や,心電図,ワッセルマン反応などの必要な場合は,そのつど古参の一定の係の医局員に依頼するのであった.
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