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文献詳細

雑誌文献

検査と技術3巻5号

1975年05月発行

文献概要

技術講座 血液

血液観察上の知識・2—末梢血球観察,鑑別

著者: 亀井喜恵子1

所属機関: 1日大板橋病院中検

ページ範囲:P.63 - P.68

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細胞観察までの基礎知識
 1.細胞の基本構造
 血液は無形成分と有形成分とから成り,我々が染色塗抹標本で形態を観察できるのは有形成分の部分である.血液有形成分には赤血球,血小板,白血球があり総称して血球と呼んでいる.血液細胞の基本構造も他の体細胞と同様,核と原形質から構成されている.核は核膜で原形質と境され核色質(クロマチン)がもつれあって網の目状の構造を築いており,このクロマチン網工の状態(網状か顆粒状か,緻密か粗荒か,細いか太いか)は細胞の種類によって異なる.また核には核小体がある.
 原形質は核を取り巻く構造物で原形質膜で区切られている.細胞の種類や成熟の度合いなどによって色調(濃青色,淡青色,コバルト色,灰色,淡橙色,紅橙色など)が異なる.また原形質内には顆粒(アズール好性顆粒,好酸性,好塩基性,好中性顆粒),封入体(デーレ封入体,ジョリー小体,アウエル小体など),空泡などが存在する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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