icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術3巻6号

1975年06月発行

文献概要

基礎から応用へ

湿度

著者: 戸川達男1

所属機関: 1東京医科歯科大・医用器材研究所

ページ範囲:P.17 - P.20

文献購入ページに移動
 暑さ寒さは身にこたえるが湿度が少々変わっても我慢できるというわけか,温度に比べると湿度にあまり関心をはらわないことが多い.しかし,居心地のよい環境には湿度が大切で,日本人は,冬季は温度16〜21℃,湿度50〜60%,夏季は温度20〜25℃,湿度60〜70%が快適とされている.快適でないというのは,体温調節に余分の負荷がかかることで,その分だけ代謝が増す.健康な人でも快適な環境を欲するのだから,体温調節や代謝の不十分な患者にとっては,なおさら良い環境が必要であろう.
 また,いろいろな機器や試料を扱う時にも,湿度が問題となることがある,気流を流す機器では,思いがけないところに露がついて故障の原因になったり,放置した試料や試薬の濃度が変わったりすることもある.そのことを考えると,人ばかりでなく機械や試料のためにもよい環境が必要なことがわかる.実際,機器分析には恒温恒湿室が必要とされている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?