文献詳細
文献概要
技術講座 生理
シグナルとノイズ・14
著者: 根岸勇1 石山陽事2
所属機関: 1慈大病院中検電気生理 2虎の門病院臨床生理
ページ範囲:P.76 - P.78
文献購入ページに移動石山 Aのキャリブレーションの振幅に関しては,これでいいと思います.ただ気になるのは,キャリブレーションの立ち上がりと立ち下がりにノッチが見えるのと,全体的に波形の立ち上がりと立ち下がりがギザギザして歪んでいるように見えます.恐らくペンの付け方が悪いか曲がっているか,あるいはかなり摩耗しているかだと思います.それでもう一度基線を見ますと,確かにペンが真っすぐに付いていないような気がしますが,波形の立ち上がりと立ち下がりが歪んでいますので,この場合ペンが摩耗しているのではないかと見ました.あと誘導に関してはきちんと記録されていると思います.
次にBはキャリブレーションを見ると,立ち上がりがスムーズに上昇せず丸味を帯びています.すなわち高いほうの周波数がかなりカットされているキャリブレーションです.正常と比較するとかなりT波及びRの棘波など歪んでいます.そうすると次にそれが電気的なものか機械的なものかですが,この場合電気的に歪んでいるというよりもむしろペン圧が高いために速いほうの周波数成分に歪みを生じたということではないかと思います.
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