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文献詳細

雑誌文献

検査と技術3巻9号

1975年09月発行

文献概要

病気のはなし

肝硬変

著者: 鈴木宏1

所属機関: 1東大第1内科

ページ範囲:P.6 - P.12

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 肝硬変はほとんどすべての肝疾患の終末像ともいうべきものである.種々の原因によって肝臓が障害されると,肝細胞の変性,壊死が起こるが,その修復機序として線維化が起こるとともに,残った肝細胞による再生が起こる.このため,正常の肝は表面が平滑で硬さも軟らかいが,肝硬変になると,線維化によって肝が固くなるとともに,再生によって表面に凹凸ができる(カラー写真参照).
 このような形態の変化と同時に機能的な変化も起こってくる.しかし,肝臓は他の臓器に比べて再生能が強いとともに代償能も強いため障害が高度にならないと肝機能の低下は起こってこない.肝硬変でも代償性のものでは肝機能検査上,全く異常のみられない場合があるのはこのためである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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