文献詳細
基礎から応用へ
文献概要
基礎的研究では,その構造,作用機作を論ずる場合,精製酵素を用いるのが一般である.我々が臨床検査でその活性度測定を行うのは,全く未分離の血清などを用いる.一種類の基質を用い,それに作用するはずである一種の酵素名に示される触媒作用の総和を測定する.
昨今電気泳動などで試料を展開し,アイソザイムを検査することが検査室でも行われるようになってきた.その理論的根拠は,それぞれを精製純化したものについての基礎的な研究の成果の上に立つものではあろうが,検査に利用される場合は精製するという手段は取られない.原試料をただ1回だけ展開してザイモグラムを作るなり,分画を切り取って活性度を測る.各分画の絶対値もさることながら,それよりもそれぞれの相対値の比,即ち分布も必要だからである.アルカリホスファターゼのように,単独でその由来を知りうることもあるが,LDHのようにそれぞれの比を知る必要もあるからである.
昨今電気泳動などで試料を展開し,アイソザイムを検査することが検査室でも行われるようになってきた.その理論的根拠は,それぞれを精製純化したものについての基礎的な研究の成果の上に立つものではあろうが,検査に利用される場合は精製するという手段は取られない.原試料をただ1回だけ展開してザイモグラムを作るなり,分画を切り取って活性度を測る.各分画の絶対値もさることながら,それよりもそれぞれの相対値の比,即ち分布も必要だからである.アルカリホスファターゼのように,単独でその由来を知りうることもあるが,LDHのようにそれぞれの比を知る必要もあるからである.
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