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技術講座 免疫
M蛋白の検査法
著者: 藤田清貴1
所属機関: 1信州大学医療技術短期大学部衛生技術学科
ページ範囲:P.33 - P.38
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M蛋白(単一クローン性免疫グロブリン:monoclonal immunoglobulin)は電気泳動上で幅狭い蛋白帯として観察される.M蛋白血症は,その一部が多発性骨髄腫,原発性マクログロブリン血症等の腫瘍性疾患と関係するため,その検出は診断的価値が大きい.M蛋白の検出・同定法としては免疫固定電気泳動法,免疫電気泳動法が一般的に用いられているが,それぞれの特徴を理解し両者を使い分けする必要がある.さらに,検出されたM蛋白に構造異常が推定された場合は,病態との関連性を明らかにするためWestern blotting法により分子量の検索を積極的に行うべきである.また最近では,簡便なM蛋白同定法として,特別な装置を必要とせず,高価な抗血清も微量で済む免疫吸収電気泳動法が報告されている.
M蛋白(単一クローン性免疫グロブリン:monoclonal immunoglobulin)は電気泳動上で幅狭い蛋白帯として観察される.M蛋白血症は,その一部が多発性骨髄腫,原発性マクログロブリン血症等の腫瘍性疾患と関係するため,その検出は診断的価値が大きい.M蛋白の検出・同定法としては免疫固定電気泳動法,免疫電気泳動法が一般的に用いられているが,それぞれの特徴を理解し両者を使い分けする必要がある.さらに,検出されたM蛋白に構造異常が推定された場合は,病態との関連性を明らかにするためWestern blotting法により分子量の検索を積極的に行うべきである.また最近では,簡便なM蛋白同定法として,特別な装置を必要とせず,高価な抗血清も微量で済む免疫吸収電気泳動法が報告されている.
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