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文献詳細

雑誌文献

検査と技術30巻1号

2002年01月発行

文献概要

トピックス

Helicobacter pylori感染と虚血性心疾患

著者: 江波戸美緒1 中村良子1

所属機関: 1昭和大学藤が丘病院臨床病理科

ページ範囲:P.91 - P.93

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はじめに
 血管内皮傷害と炎症が動脈硬化の成立に深く関与することは,近年広く認識されてきた.これに伴い,さまざまな微生物感染症が動脈硬化の危険因子として注目されている.特にChlamydia pneumoniae,Helicobacter pyloriの2種の細菌感染およびサイトメガロウイルス(cytomegalovirus),単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus)などのヘルペスウイルス感染と虚血性心疾患,動脈硬化発症との関連は多くの研究で取り上げられてきた1)
 これらの微生物の慢性感染が血管に与える直接の効果として,(1)動脈壁への感染,局所の炎症によるIL(interleukin,インターロイキン),TNF-α(tumor necrotizing factor-α,腫瘍壊死因子α),t-PA(tissue plasminogen activator,組織プラスミノゲンアクチベータ),組織因子,接着因子,MMP(matrix metalloproteinase,マトリックスメタロプロテアーゼ)などの発現の増大.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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