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文献詳細

雑誌文献

検査と技術30巻10号

2002年09月発行

文献概要

増刊号 誰でもわかる遺伝子検査 Ⅱ.各論—遺伝子検査はどういうときに必要なのか 2.技術編—遺伝子検査を活用するための知識 3)分析法/解析法

(6)SSCP解析

著者: 馬場真吾1 林健志1

所属機関: 1九州大学生体防御医学研究所遺伝情報実験センター・ゲノム構造学教室

ページ範囲:P.968 - P.971

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はじめに
 現在多くの遺伝病の原因遺伝子や癌関連の遺伝子が同定され,それらの配列中の変異と疾患の発生や病態との関連が精力的に研究されている.塩基配列における一塩基多型(single nucleotide polymorphism;SNP)は,遺伝的マーカーとして重要であるばかりでなく,細胞の機能に影響する場合は種々の遺伝病や家族性の癌の原因となる.このようなゲノム塩基配列の一塩基多型を検出する方法として,従来さまざまな方法が考え出されてきたが,それにPCR(polymerase chain reaction,ポリメラーゼ連鎖反応)を組み合わせることで,微量のサンプルで,簡便にしかも迅速に変異を検出できるようになった1).PCR-SSCP(single strand conformation polymorphism,一本鎖構造多型解析)法はPCRで増幅したDNAフラグメントを熱変性して一本鎖DNAとした後,非変性条件のポリアクリルアミドゲルで泳動することにより1塩基の違いによって生じる高次構造の変化を泳動距離の違いとして検出する方法である.ゲノム中のDNA塩基配列の違いを迅速かつ容易に検出する方法として,広く用いられており,優れたSNPs検出法の1つである2,3)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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