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文献詳細

雑誌文献

検査と技術30巻10号

2002年09月発行

文献概要

増刊号 誰でもわかる遺伝子検査 Ⅱ.各論—遺伝子検査はどういうときに必要なのか 2.技術編—遺伝子検査を活用するための知識 3)分析法/解析法

(11)SNP解析

著者: 村田満1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部内科/中央臨床検査部

ページ範囲:P.991 - P.995

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一塩基多型(single nucleotide polymorphisms;SNP)とは
 DNA多型は塩基変化のパターンにより以下の如く分類される.①ミニサテライト(minisatel lite)やVNTR(variable number of tandem repeat).これらは数十塩基の反復配列で,個体により反復数が幾つにも異なるため,遺伝情報としての価値は高い.電気泳動でDNAサイズが異なるため,適当な制限酵素でゲノムDNAを切断し,標識プローブを用いれば〔サザン(Southern)ブロット.ハイブリダイゼーション〕検出可能である.PCR法で検出可能な場合もある.ただその分布は染色体上の位置に偏りがあり,染色体全体をカバーするマーカーにはなりにくい.②マイクロサテライト(microsatellite)は数塩基(2〜5個)の繰り返し配列である.反復数は従来のサザンブロット・ハイブリダイゼーションでは解析できず,PCRにより解析される.反復数が多岐に渡るため,遺伝的情報量が多く遺伝的マーカーとして非常に重要な位置を占めている.③一塩基の置換(single nucleotide polymorphisms;SNP,スニップ),④数塩基の挿入や欠失.
 ③や④は通常サザンブロット・ハイブリダイゼーションなどのサイズで区別できず,塩基配列の決定(sequencing)が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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