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文献詳細

雑誌文献

検査と技術30巻10号

2002年09月発行

文献概要

増刊号 誰でもわかる遺伝子検査 Ⅱ.各論—遺伝子検査はどういうときに必要なのか 3.応用編—遺伝子検査を利用する 1)感染症

(13)マラリア

著者: 綿矢有佑1 金惠淑1

所属機関: 1岡山大学大学院自然科学研究科(薬学系)医薬品情報学講座

ページ範囲:P.1057 - P.1059

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はじめに
 マラリアの早期発見・早期治療はマラリア制圧の柱である.マラリアの制圧には広範囲な集団検診が必要とされるが,顕微鏡法を用いた診断法では多数の検体に対応することは難しい.新しい検査法としてポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction;PCR)を応用したマラリアのDNA診断法が開発された.PCRを用いたDNA診断法は,多数のサンプルを短時間で処理でき,操作が簡便で結果の判定が容易であり,感度,および特異性に優れている.それ故,DNA診断法は疫学調査や集団検診に有用であるばかりでなく,原虫種の確定診断に臨床で用いることができる.
 本稿では紙面の関係上,筆者らが開発した低感染率のマラリアを正確に診断できるマイクロタイタープレートハイブリダイゼーション(microtiter plate hybridization;MPH)法についてその原理,および有用性について紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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