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文献詳細

雑誌文献

検査と技術30巻10号

2002年09月発行

文献概要

増刊号 誰でもわかる遺伝子検査 Ⅱ.各論—遺伝子検査はどういうときに必要なのか 3.応用編—遺伝子検査を利用する 1)感染症

(14)トキソプラズマ

著者: 矢野明彦1

所属機関: 1千葉大学大学院医学研究院感染生体防御学(F3)

ページ範囲:P.1060 - P.1063

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はじめに
 トキソプラズマ症は胞子虫類に属する細胞内寄生原虫トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)による感染症で,ヒトをはじめ広く鳥類,哺乳類に感染がみられる人獣共通感染症であり,開発途上国のみならず欧米や日本にも分布する先進国型原虫症の1つである.トキソプラズマ原虫のヒトへの感染は,終宿主であるネコが糞便中に排出するオーシスト(10μm)や中間宿主のブタなどの食肉中の嚢子型トキソプラズマ原虫(シスト;10〜50μm,緩増殖虫体の集合体)による経口感染が主なものである.ヒトは中間宿主であり通常ではヒトからヒトへの感染はないが,感染臓器の移植などで問題となる.輸血で感染することは稀である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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