文献詳細
絵で見る免疫学 基礎編・34
文献概要
ナイーブT細胞を再教育する 抗原提示細胞
骨髄で誕生したばかりのT細胞は,まだ抗原と一度も接触したことがないのでナイーブT細胞という.ナイーブT細胞は胸腺で自己MHC拘束性と自己寛容性を獲得したとはいえ,抗原と遭遇してもまだ病原体を排除する能力は持っていない.したがって,ナイーブT細胞は己と同じ特異性の抗原を提示しているマクロファージや樹状細胞と接触し,感染防御能を持ったT細胞(エフェクターT細胞)に分化成熟し,かつ数を増して病原体に対応する必要がある.この一連の抗原提示細胞によるナイーブT細胞の再教育の場が末梢リンパ節である.しかし,ある特異性を持った1個のナイーブT細胞が己に特異的な抗原に遭遇する確率は極めて小さいので多くのリンパ節をかけ巡らなければならない.ナイーブT細胞はマクロファージや樹状細胞から特異抗原の提示を受けるとエフェクターT細胞に分化しかつ増殖を始める.エフェクターT細胞とはTH1,TH2,そして細胞傷害性T細胞(cytotoxic Tlymphocyte;CTL)である.分化増殖を終えたエフェクターT細胞はリンパ組織から血流を通って感染局所に移行する(図1).
骨髄で誕生したばかりのT細胞は,まだ抗原と一度も接触したことがないのでナイーブT細胞という.ナイーブT細胞は胸腺で自己MHC拘束性と自己寛容性を獲得したとはいえ,抗原と遭遇してもまだ病原体を排除する能力は持っていない.したがって,ナイーブT細胞は己と同じ特異性の抗原を提示しているマクロファージや樹状細胞と接触し,感染防御能を持ったT細胞(エフェクターT細胞)に分化成熟し,かつ数を増して病原体に対応する必要がある.この一連の抗原提示細胞によるナイーブT細胞の再教育の場が末梢リンパ節である.しかし,ある特異性を持った1個のナイーブT細胞が己に特異的な抗原に遭遇する確率は極めて小さいので多くのリンパ節をかけ巡らなければならない.ナイーブT細胞はマクロファージや樹状細胞から特異抗原の提示を受けるとエフェクターT細胞に分化しかつ増殖を始める.エフェクターT細胞とはTH1,TH2,そして細胞傷害性T細胞(cytotoxic Tlymphocyte;CTL)である.分化増殖を終えたエフェクターT細胞はリンパ組織から血流を通って感染局所に移行する(図1).
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