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技術講座 微生物
細菌遺伝子検査によるセプシスの診断
著者: 松久明生1
所属機関: 1扶桑薬品工業(株)研究開発センター
ページ範囲:P.1299 - P.1308
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セプシスの診断薬としてin situ hybridization(ISH)法を用いた細菌遺伝子検査法がキット化された.これは血中の白血球に貪食された細菌ゲノムをジゴキシゲニン(Dig)ラベル化DNAプローブとハイブリダイゼーション(hybridization)反応させた後,検出系として抗Dig抗体-ALP(アルカリホスファターゼ)を用いて貪食細胞内の発色シグナルを光学顕微鏡で検出する方法である.本法はSIRS(systemic inflammatory response syndrome,全身性炎症反応症候群)の概念を導入して,菌血症の証明が難しい血液培養陰性セプシスを診断しようとするものである.検出可能菌としては日和見感染からセプシスを惹起する主要原因菌である黄色ブドウ球菌,表皮ブドウ球菌,緑膿菌,腸球菌,大腸菌群である.本法を用いた多施設検討試験では血液培養の4倍ほどの検出率であった.本キットは保険点数が収載されており,さらなる臨床的有用性が期待される.
セプシスの診断薬としてin situ hybridization(ISH)法を用いた細菌遺伝子検査法がキット化された.これは血中の白血球に貪食された細菌ゲノムをジゴキシゲニン(Dig)ラベル化DNAプローブとハイブリダイゼーション(hybridization)反応させた後,検出系として抗Dig抗体-ALP(アルカリホスファターゼ)を用いて貪食細胞内の発色シグナルを光学顕微鏡で検出する方法である.本法はSIRS(systemic inflammatory response syndrome,全身性炎症反応症候群)の概念を導入して,菌血症の証明が難しい血液培養陰性セプシスを診断しようとするものである.検出可能菌としては日和見感染からセプシスを惹起する主要原因菌である黄色ブドウ球菌,表皮ブドウ球菌,緑膿菌,腸球菌,大腸菌群である.本法を用いた多施設検討試験では血液培養の4倍ほどの検出率であった.本キットは保険点数が収載されており,さらなる臨床的有用性が期待される.
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