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文献詳細

雑誌文献

検査と技術30巻12号

2002年11月発行

文献概要

Laboratory Practice 病理 細胞像からここまでわかる

体腔液(1) 体腔液に出現する非腫瘍性細胞

著者: 堀内啓1 原田弥生1 松谷章司1

所属機関: 1NTT東日本関東病院病理診断部

ページ範囲:P.1320 - P.1323

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体腔の解剖-組織学(図1,2)
 体腔には,胸腔,腹腔,心嚢,関節腔があるが,本稿では,関節腔を除く体腔について解説する.これらの体腔は,漿膜に覆われた体内の腔であり,その表面には中皮が存在する.中皮は発生学的には中胚葉由来であり,病理学的には非上皮性組織に属する.
 組織学的には,中皮細胞の基底側には基底膜が見られる.中皮細胞の下には中皮下層(submesothelial layer)があり,ここには線維芽細胞と共に,豊富な膠原線維や弾性線維が見られる.胸腔と腹腔は,臓側と壁側では漿膜の構造が異なる.臓側の漿膜は,中皮細胞が連続して表面を覆っているが,壁側では中皮細胞が非連続で,そこにstomaという直径2〜12μmの穴があり,リンパ管が開口している.stomaは特に横隔膜の腹側面で発達している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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