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けんさアラカルト
感受性検査と臨床効果の不一致
著者: 青木泰子1
所属機関: 1国立病院東京医療センター内科
ページ範囲:P.1349 - P.1350
文献購入ページに移動はじめに
感染症の起因菌として検出された細菌の感受性検査と臨床効果が一致しない場合,考えられる原因を表に示した.一般に,感受性結果と臨床効果の不一致が臨床側から指摘された場合,検査室がまず懸念するのは,検査技術に問題があるのではないかということであろう.しかし,実際には検査自体に問題がある例はむしろまれで,検査結果の解釈に問題があることが多い.その原因は検査依頼者(医師)と実施者(技師)のコミュニケーション不足である.本来,医師が結果を正しく解釈できるべきであるが,すべての微生物検査の意味を専門家の助言を受けずに正しく把握できる医師はまれである.医師の卒前卒後教育の改善が急務ではあるが,当面の解決策として結果を正しく解釈させ,適切な検査を依頼させるよう,検査室からも働きかけるべきである.そのちょっとしたコツを表の分類に従って考えてみた.
感染症の起因菌として検出された細菌の感受性検査と臨床効果が一致しない場合,考えられる原因を表に示した.一般に,感受性結果と臨床効果の不一致が臨床側から指摘された場合,検査室がまず懸念するのは,検査技術に問題があるのではないかということであろう.しかし,実際には検査自体に問題がある例はむしろまれで,検査結果の解釈に問題があることが多い.その原因は検査依頼者(医師)と実施者(技師)のコミュニケーション不足である.本来,医師が結果を正しく解釈できるべきであるが,すべての微生物検査の意味を専門家の助言を受けずに正しく把握できる医師はまれである.医師の卒前卒後教育の改善が急務ではあるが,当面の解決策として結果を正しく解釈させ,適切な検査を依頼させるよう,検査室からも働きかけるべきである.そのちょっとしたコツを表の分類に従って考えてみた.
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