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文献詳細

雑誌文献

検査と技術30巻13号

2002年12月発行

文献概要

技術講座 血液

ギムザ染色における芽球の見分けかたとコメントの付けかた

著者: 三ツ橋雄之1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部中央臨床検査部

ページ範囲:P.1383 - P.1386

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新しい知見
 血液検査において芽球を正確に評価することは最も重要なことの1つである.芽球はギムザ(Giemsa)染色標本上では核網繊細で細胞質に顆粒を持たない幼若細胞として認められるが,そのほかの異常細胞との鑑別が困難な場合も少なくない.末梢血への芽球の出現は血液疾患を疑わせる所見の可能性があるため慎重な評価が必要となる.芽球の出現を認めたときには芽球の比率とともに細胞形態についてもできるだけ詳細に評価し,速やかに担当医に報告するのが望ましい.細胞の大きさ,N/C比(nuciear-cytoplasmic ratio,核細胞質比),核網,核小体の有無,細胞質の色調,アウエル(Auer)小体の有無などとともに標本上の所見を報告するが,細胞画像を用いた報告も可能となってきており有用性が期待される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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