icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術30巻3号

2002年03月発行

文献概要

絵で見る免疫学 基礎編・27

免疫応答とワクチン

著者: 高木淳1 玉井一2

所属機関: 1ダイナボット(株)器機診断薬事業部 2栄光病院

ページ範囲:P.276 - P.277

文献購入ページに移動
 胸腺で成熟したT細胞や骨髄で誕生したB細胞でまだ抗原と遭遇していないリンパ球をナイーブリンパ球という.このナイーブT細胞は食細胞表面上に提示された抗原情報を受け取り活性化され(前号図2参照),CTLに分化したT細胞は感染細胞を破壊する細胞性免疫能を得て,ヘルパーT細胞に分化したT細胞はマクロファージおよび抗原特異性を持ったB細胞を活性化する.活性化した抗原特異性を持ったB細胞が特定の抗原に遭遇する確率は極めて小さいので,効果的に特異的な抗原と出会うためにヘルパーT細胞はB細胞を活性化させ形質細胞へと分化させるとともにこのB細胞のクローンを増殖させる.1個のナイーブB細胞から3〜5日間に同じ特異性を有する娘クローンが約1,000個生まれる.適応免疫反応の出現までに感染から数日かかる理由である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら