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リアルタイムPCR法によるCMV定量検査
著者: 後藤美江子1
所属機関: 1東京大学医科学研究所先端医療研究センター感染症分野
ページ範囲:P.313 - P.316
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サイトメガロウイルス(cytomegalovirus;CMV)感染症は,免疫不全者,特に胎児,臓器移植,後天性免疫不全症候群(acquired immunodeficiency syndrome;AIDS)などの患者に重篤な病態を引き起こし,その診断・治療は急を要す.CMVの種々の検査法を表1に示している.その中で免疫不全者を対象としては現在,好中球を検体とした免疫染色を応用したCMVアンチゲネミア法(CMV-Ag法)の数値が診断および経過観察の検査法として普及している.一方,分子生物学的手法の発展に伴い,CMVの遺伝子検査法によるウイルス定量検査の有用性が種々報告されている1〜4).当院ではTaqManプローブ法を用いたリアルタイムPCR法を利用しているが本稿では自験例を示しながら検査法の特徴を概説し,CMV定量検査の有効利用を考察する.
サイトメガロウイルス(cytomegalovirus;CMV)感染症は,免疫不全者,特に胎児,臓器移植,後天性免疫不全症候群(acquired immunodeficiency syndrome;AIDS)などの患者に重篤な病態を引き起こし,その診断・治療は急を要す.CMVの種々の検査法を表1に示している.その中で免疫不全者を対象としては現在,好中球を検体とした免疫染色を応用したCMVアンチゲネミア法(CMV-Ag法)の数値が診断および経過観察の検査法として普及している.一方,分子生物学的手法の発展に伴い,CMVの遺伝子検査法によるウイルス定量検査の有用性が種々報告されている1〜4).当院ではTaqManプローブ法を用いたリアルタイムPCR法を利用しているが本稿では自験例を示しながら検査法の特徴を概説し,CMV定量検査の有効利用を考察する.
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