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文献詳細

雑誌文献

検査と技術30巻7号

2002年07月発行

文献概要

技術講座 輸血

血液型の検査(ABO,Rh式)

著者: 村上純子1

所属機関: 1駿河台日本大学病院輸血室

ページ範囲:P.633 - P.638

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新しい知見
 従来,通常の抗D血清では凝集を認めず,間接抗グロブリン試験(間接クームス試験)で凝集が認められる弱いD抗原をDu(Dが未発達undevelopedを意味する)と分類してきた.しかし,モノクローナル抗D血清が用いられるようになり,Duには,単にD抗原量が少ないweak Dと,一部のD抗原エピトープを欠損しているために,その抗原エピトープを認識する抗D血清で凝集を生じない(あるいは極めて弱い)partial Dとが含まれていることが明らかになった.
 今のところ,D抗原エピトープは少なくとも30種類以上あると考えられている.したがって,partlal Dが疑われた際には,ポリクローナル抗D血清や認識するエピトープが異なる複数のモノクローナル抗D血清を用いて検査を行う必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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