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技術講座 生理
経胸壁エコー法による冠動脈描出法
著者: 水上尚子1
所属機関: 1鹿児島大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.731 - P.737
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心エコー図法による冠動脈描出といえば,従来小児領域において川崎病の冠動脈瘤の描出や経食道エコー法による左冠動脈主幹部の形態観察が主であり,虚血性心疾患に関しては十分な情報が得られず,血管造影などの侵襲的な検査に頼るしかないのが現状であった.ところが近年超音波機器のデジタル化により格段に画像が向上した結果,高周波探触子を用い,経胸壁から左冠動脈近位部だけでなく中間部や遠位部の血流シグナルも描出できるようになった.このことにより冠動脈狭窄部位の直接描出や冠動脈バイパス術後の吻合部の評価,冠予備能の計測など,虚血性心疾患に対し多方向からの病態解析が経胸壁心エコー法で検討されている.
心エコー図法による冠動脈描出といえば,従来小児領域において川崎病の冠動脈瘤の描出や経食道エコー法による左冠動脈主幹部の形態観察が主であり,虚血性心疾患に関しては十分な情報が得られず,血管造影などの侵襲的な検査に頼るしかないのが現状であった.ところが近年超音波機器のデジタル化により格段に画像が向上した結果,高周波探触子を用い,経胸壁から左冠動脈近位部だけでなく中間部や遠位部の血流シグナルも描出できるようになった.このことにより冠動脈狭窄部位の直接描出や冠動脈バイパス術後の吻合部の評価,冠予備能の計測など,虚血性心疾患に対し多方向からの病態解析が経胸壁心エコー法で検討されている.
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