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技術講座 病理
子宮内膜におけるACF標本からの組織標本作製法
著者: 尾野緑1 椎名義雄2
所属機関: 1山口大学医学部保健学科基礎検査学講座 2杏林大学保健学部細胞診断学教室
ページ範囲:P.809 - P.812
文献購入ページに移動子宮内膜細胞材料は重積性の高い細胞集塊として採取されることが多く,詳細な観察が困難な症例にしばしば遭遇する.この問題を解決する方法の1つとして,Auto Cyto Fix(ACF)標本から組織標本を作製する方法を紹介する.ACF標本を観察し,問題となる細胞集塊が存在した場合,カバーガラスを外して,目的とする細胞集塊が塗抹された部分をフィルターごと切り取る.脱色は行わず,フィルターをそのままパラフィン包埋し,薄切する.ACF標本からの組織標本作製は細胞をフィルターとして扱え,従来の包埋,薄切法が利用できるので,手技が簡便である.また,最大の利点は細胞標本に見られたものと同一細胞集塊の観察が組織標本上で可能なことである.
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