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文献詳細

雑誌文献

検査と技術30巻9号

2002年09月発行

文献概要

検査データを考える

尿試験紙法と尿沈渣検査法の乖離

著者: 岩田敏弘1 小池真由美1

所属機関: 1埼玉県立循環器・呼吸器病センター検査技術部

ページ範囲:P.865 - P.869

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はじめに
 日常検査の中でしばしば奇妙なデータの乖離に遭遇することがある.尿検査ではこういった乖離がみられた場合,外観・定性・定量・尿沈渣・関連項目の血中濃度などを注意深く観察し,その原因を解明しなければならない.
 まず表1をご覧いただきたい.当センターに提出された外来患者の尿検査事例である.蛋白定性(試験紙法)は陽性,蛋白定量(ピロガロールレッド法)値はほぼ正常,尿沈渣は疾患を示唆するものを認めない.皆さんならこのような検体に遭遇したとき,どう考え,どう対処していくだろうか.解答は後に回すとして,本稿ではこのようなデータの乖離の中で,特に尿定性検査と尿沈渣に着目し,乖離の原因と対処方法を検討したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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