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膵臓超音波像
著者: 永江学1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学病院超音波センター
ページ範囲:P.85 - P.85
文献購入ページに移動図2は73歳男性の膵臓超音波像である.悪心,嘔吐および心窩部痛を認め受診した.血液・尿検査でアミラーゼの上昇を認め急性膵炎の疑いで超音波検査を施行した.膵臓全体は不明瞭な像を呈し,周囲に低エコー領域(fluid collection)を認め炎症による滲出液貯留が観察された.一般的に超音波では急性膵炎の診断として直接所見の膵腫大,膵実質低エコーまたは不均一に点在する点状エコーと間接所見の膵周囲の低エコー域がある.本疾患では超音波検査がfirst choiceとなるが,病期によって超音波像が異なる.また,消化管ガスの影響で膵自体が描出不能で超音波所見が得られないものが約20%あるとの報告もある.本例はムンプスウイルス感染による急性膵炎の症例である.
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