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文献詳細

雑誌文献

検査と技術31巻13号

2003年12月発行

病気のはなし

腸チフス・パラチフス

著者: 冨尾淳1 大西健児2

所属機関: 1前東京都立墨東病院救命救急センター 2東京都立墨東病院感染症科

ページ範囲:P.1352 - P.1355

文献概要

新しい知見

 腸チフス・パラチフスの治療薬としては,従来クロラムフェニコール(CP),アンピシリン(ABPC),ST合剤などが主流であったが,近年これらの薬剤に耐性を示す多剤耐性菌が高頻度に出現している.現在,これらの多剤耐性菌にも効果を示すニューキノロン系抗菌薬が第一選択薬とされている.しかし,この数年,ニューキノロン系抗菌薬が十分な治療効果を示さない,ニューキノロン低感受性菌が出現し,臨床の現場で問題となっている.このような耐性菌出現の流れに伴い,腸チフス・パラチフスの治療はこれまでの「できるだけ早期にニューキノロン系抗菌薬を投与する」という姿勢から,「薬剤感受性を確認したうえで,適切な抗菌薬を使用する」という姿勢に変わりつつある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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