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文献詳細

雑誌文献

検査と技術31巻13号

2003年12月発行

文献概要

けんさ質問箱Q&A

異常眼球運動とアーチファクトの見分けかたとアーチファクト除去法

著者: 遠藤まゆみ1 水野正浩1

所属機関: 1埼玉医科大学耳鼻咽喉科神経耳科部門

ページ範囲:P.1410 - P.1414

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Q 異常眼球運動とアーチファクトの見分けかたとアーチファクト除去法

電気眼振電図をとるとき,異常な波形とアーチファクトとをどうやって見分ければよいでしょうか.アーチファクトの原因とその除去法も併せて教えてください.(福岡市Y. K.生)

A はじめに

 めまいとは“眼が舞う”状態をいうが,これは末梢前庭器官である左右内耳のバランスが崩れたときや働きが悪いとき,中枢前庭器官である小脳,脳幹の働きが悪いときや出血,梗塞などで出現することが多い.

 電気眼振図(electronystagmography,以下ENG)検査はめまいの症状として認められる眼振や異常眼球運動などを記録するものである.

 ENG記録には心電図や脳波記録と同様なアーチファクトが混入する.ENG検査をするうえで,アーチファクトがどのように記録されるか知っておくことは重要である.

 異常眼球運動はパターンを見ただけで障害の部位がわかるほど,眼振に負けず劣らず診断上重要な意味を持っている.ENGの記録,判読の際に眼振,異常眼球運動とアーチファクトとを区別することは診断上大切なことである.また,異常眼球運動はアーチファクトと非常に間違えやすく,アーチファクトと異常眼球運動との相違にたえず注意しながら検査をする必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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