文献詳細
Laboratory Practice 血液:骨髄塗抹標本の見かた
文献概要
形態学的所見(図1,2)
骨髄は正形成,赤芽球系の細胞が乏しく多くは顆粒系の細胞である.円形核の細胞が多数見られ杆状核球や分葉核球は少数で,顆粒球系の成熟抑制と判断される.形態的には(核)クロマチンが強く濃縮した細胞や核形の異常がある.また,細胞質は無色・透明で顆粒形成が減少した細胞が見られる.
このような形態学的所見を呈する疾患
骨髄が正形成ないし過形成で明らかな形態異常を呈する代表的疾患は骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndrome;MDS)である.MDSは最も未分化な造血細胞である多能性造血幹細胞の異常による後天的な造血異常である.骨髄あるいは末梢血には細胞の量的異常や質的異常が見られる1).
骨髄は正形成,赤芽球系の細胞が乏しく多くは顆粒系の細胞である.円形核の細胞が多数見られ杆状核球や分葉核球は少数で,顆粒球系の成熟抑制と判断される.形態的には(核)クロマチンが強く濃縮した細胞や核形の異常がある.また,細胞質は無色・透明で顆粒形成が減少した細胞が見られる.
このような形態学的所見を呈する疾患
骨髄が正形成ないし過形成で明らかな形態異常を呈する代表的疾患は骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndrome;MDS)である.MDSは最も未分化な造血細胞である多能性造血幹細胞の異常による後天的な造血異常である.骨髄あるいは末梢血には細胞の量的異常や質的異常が見られる1).
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