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文献詳細

雑誌文献

検査と技術31巻2号

2003年02月発行

文献概要

二級臨床病理技術士実技試験のポイント

神経生理学

著者: 野澤胤美1

所属機関: 1昭和大学医学部神経内科学

ページ範囲:P.156 - P.157

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 はじめに

 二級臨床病理技術士認定試験(神経生理学)は毎年7月の最後の土曜日,日曜日の2日間にかけて行われます.第一日目の午前中は筆記試験が行われます.第二日目は午前,午後にかけて実技試験と口頭試験が行われます.これまでは筆記試験の合格者のみが二日目の実技試験と口頭試験を受ける資格がありましたが,近年は合格判定は筆記試験と実技試験,口頭試験の結果の総合判定となりました.

 近年,医用工学の進歩と高度医療技術の発展に伴い医療の専門化と細分化とが進みました.神経生理関係の検査においてもその傾向が顕著で,一昔前とは比較できないほど進歩しました.その結果,検査技師にも高度の知識と技術が要求されるようになってきております.しかし神経生理関係の検査設備およびその指導者には医療機関の間に格差が大きいことが明らかになってきました.設備の不十分な施設では検査技師は新しい技術の習得が不可能に近い状態にあります.また大学病院などでは,筋電図検査,大脳誘発電位検査などの検査は各診療科の医師が行い,検査技師が関与できないこともあります.一部の医療機関では検査部内で一定期間のローテイションが行われるために神経生理検査の技術を十分に習得できないこともみられます.これらの困難な事情を克服して,自ら他の医療機関に出向いて研修を終えてから試験を受ける受験生もみられます.しかし中には学校を卒業して1年未満で受験する検査技師もみられますが,十分な知識と技術を習得するには医療現場で2年から3年の経験は必要です.

 試験は前述のように筆記,実技,口頭試験が行われますが,試験委員は精神科,小児科,脳神経外科,神経内科,医用工学の専門家により構成されています.出題範囲は基礎から臨床にわたりますが,検査技師学校で教わった知識を基にして出題されますので,教科書を再度読み返して知識の整理をしておくことをお勧めします.教科書は検査技師として必要な知識が簡潔に記述されており,知識の整理には有用と思われます.過去の問題を参考に知識を整理するのもよい方法と思います.

 次に筆記試験,実技試験,口頭試験の要点について述べます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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