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文献詳細

雑誌文献

検査と技術31巻3号

2003年03月発行

文献概要

けんさアラカルト

日本糖尿病療養指導士の役割

著者: 大橋初美1

所属機関: 1東京都済生会向島病院臨床検査科

ページ範囲:P.284 - P.285

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はじめに

 現在糖尿病患者数は世界的増加傾向にあり,1999年のWHO(World Health Organization,世界保健機関)の調査では1億3千万人といわれ,近い将来地球上から伝染病と飢餓さらには戦乱といった因子が減少した後は糖尿病が人々の健康を脅かす大きな原因になるとWHOならびにIDF(Iternational Diabetes Federation Foundation,国際糖尿病連合)は解析しています.日本も例外ではなく糖尿病患者数は700万人に上り年々増加しています.この原因はわが国の環境因子の変化といわれています.脂肪摂取量の増加という食生活の変化と運動量の低下が2型糖尿病を誘発し,さらに,日本は世界でも有数の高齢化社会であることから,今後さらに糖尿病患者が増加することは疑う余地がありません.このような背景から日本糖尿病学会は1989年に糖尿病認定医制度を立ち上げましたが,現在の認定医師数2,400名では圧倒的に不足で,また,その後も合併症を併発あるいは増悪させる患者は増加の一途をたどり,新たな対策が待たれました.そこでこの現状から日本糖尿病療養指導士を育成する気運が高まり,米国CDE(certified diabetes educator,糖尿病療養指導士)の概念を基に,看護師,管理栄養士,薬剤師,臨床検査技師,理学療法士を受験資格対象者とし,日本糖尿病療養指導士が第1回,2回の認定試験によって2002年現在6,379名誕生しています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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