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技術講座 生理
自動聴性脳幹反応を用いた新生児聴覚検査
著者: 山本敬一1 管沼徹2 原田誠2
所属機関: 1川崎市立川崎病院小児科 2伊勢原協同病院検査室
ページ範囲:P.313 - P.315
文献購入ページに移動近年,わが国において先天性難聴児の早期発見を目的に新生児聴覚検査を行う施設が増加している.
新生児聴覚検査法には,自動聴性脳幹反応(automated auditory brainstem response,以下自動ABR)と,耳音響放射(otoacoustic emissions;OAE)の2種類が実用化されている.どちらも検査は簡便に行うことが可能で検査結果は自動的に解析されるが,OAEは自動ABRに比べ検査の疑陽性率(正常者を有病者と判定する割合)が高い.一般にスクリーニング検査で疑陽性率が高いことは,被検者(この場合新生児の両親)に不要の不安を与えることであり,新生児聴覚検査法には自動ABRが望ましいと考える.
現在,わが国で自動ABRの測定機器は,既に約600台が販売され,年間20万名に新生児聴覚検査を行っている.
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