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文献詳細

雑誌文献

検査と技術31巻4号

2003年04月発行

文献概要

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調製直後のグルコース水溶液で,理論値よりかなりの低値が出現―糖の構造と異性体―α・β異性体―が物語る

著者: 勝田祐年1

所属機関: 1兵庫県立尼崎病院研究検査部

ページ範囲:P.356 - P.357

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[面白い実験データとの遭遇]

 ルーチン検査でグルコースをヘキソキナーゼ(hexokinase;HK)法(多項目生化学自動分析装置)と酵素電極法(グルコース専用測定装置)との二方法で測定していた.これらのうち,GOD(glucoseoxidase,グルコースオキシダーゼ)酵素電極法を原理とする測定装置が機器更新された.更新に伴う基礎的検討時,とんでもない事態に遭遇した.

 検量線の直線性の検定時,グルコースの粉末を量,精製水に溶解し,1,000mg/dl溶液を調製した.この原液を10段階希釈し,測定したところ,表に示すように,原液で450mg/dl程度の値しか得られなかったのだ.検証のためヘキソキナーゼ法で同時測定した値はほぼ理論値が得られたのに,だ.そして,調整したグルコース溶液の時間経過とともにGOD電極法の値は理論値と一致するようになったのだ.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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