文献詳細
トピックス
文献概要
はじめに
1890年にツベルクリン皮膚反応(以下,ツ反)細胞性免疫がKochにより報告されたわずか8年後の1898年には,凝集反応を用いて結核菌に対する血清抗体(体液性免疫)の存在が報告された.しかし,脂質に富み多様な成分により構成された細胞壁を持つ結核菌に対する特異抗原を調整することは,困難を極めた.1972年に酵素抗体法(ELISA)が開発され,抗体検出感度が高くまた再現性も改善されたことにより,数多くの血清診断法が報告されてきた(表1).ここでは,抗酸菌(結核菌)に特異的な多糖体菌体成分lipoarabinomannan(LAM)を抗原とする血清診断法(Myco-Dot法)の役割について紹介する.
1890年にツベルクリン皮膚反応(以下,ツ反)細胞性免疫がKochにより報告されたわずか8年後の1898年には,凝集反応を用いて結核菌に対する血清抗体(体液性免疫)の存在が報告された.しかし,脂質に富み多様な成分により構成された細胞壁を持つ結核菌に対する特異抗原を調整することは,困難を極めた.1972年に酵素抗体法(ELISA)が開発され,抗体検出感度が高くまた再現性も改善されたことにより,数多くの血清診断法が報告されてきた(表1).ここでは,抗酸菌(結核菌)に特異的な多糖体菌体成分lipoarabinomannan(LAM)を抗原とする血清診断法(Myco-Dot法)の役割について紹介する.
掲載誌情報