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文献詳細

雑誌文献

検査と技術31巻6号

2003年06月発行

文献概要

けんさ質問箱Q&A

輸血,妊娠と赤血球抗体

著者: 大戸斉1 前原光江2

所属機関: 1福島県立医科大学輸血・移植免疫部 2埼玉県社会保険病院検査部

ページ範囲:P.530 - P.531

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Q輸血,妊娠と赤血球抗体

赤血球不規則抗体の免疫抗体で妊娠では産生されにくく,輸血で産生されることの多い抗体があるでしょうか.また,この2つの産生機序はどのように違うのでしょうか,教えてください.

(新潟県羽茂町 E.K.生)

A

 はじめに

 輸血や妊娠によって自己には存在しない同種抗原を免疫的に認識して反応することを,同種免疫といいます.同種免疫反応にも細胞性免疫と液性免疫との両者が関与しますが,赤血球抗原には,後者のほうがよく解明され,主に関与しています.分解された赤血球抗原は樹状細胞などの抗原提示細胞に提示され,ヘルパー Tリンパ球の補助を受け,Bリンパ球が活性化され,形質細胞に分化し,体液中に免疫グロブリンを産生します.これが免疫抗体です.抗体産生に影響を及ぼす要素には,侵入する抗原の種類・量,侵入経路,宿主の個体差などがあります.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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