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ラボクイズ
6月号の解答と解説
著者: 仲徹1
所属機関: 1国立下関病院研究検査科
ページ範囲:P.641 - P.641
文献購入ページに移動【問題1】 解答:(4) 漿液性囊胞腺癌
解答:漿液性腫瘍の約60%は良性,5%が境界病変,35%が悪性である1).発生年齢は40歳以降(平均55歳)に多い.細胞所見は,出血性背景に腫瘍細胞が腺管状,乳頭状集塊で出現している.それらの核は,重積性で,細胞境界は不明瞭,N/C比は大きい.核形は円~円形で,核クロマチンは最顆粒状で,明瞭な核小体が1個見られる.また,集塊の中心部に砂粒体を認める.PAS染色(periodic acid Schiff stain)では,集塊の大部分は陰性を示している(図1).
摘出された卵巣は,充実性であり,小型囊胞が一部多房性に見られ,透明液体を有していた.組織像は,腺管形成が見られ,一部に囊胞形成が見られる.乳頭状増殖充実性増殖部では,一部腺管形成傾向に乏しいい.面積的には充実性>囊胞性であった(図2).
解答:漿液性腫瘍の約60%は良性,5%が境界病変,35%が悪性である1).発生年齢は40歳以降(平均55歳)に多い.細胞所見は,出血性背景に腫瘍細胞が腺管状,乳頭状集塊で出現している.それらの核は,重積性で,細胞境界は不明瞭,N/C比は大きい.核形は円~円形で,核クロマチンは最顆粒状で,明瞭な核小体が1個見られる.また,集塊の中心部に砂粒体を認める.PAS染色(periodic acid Schiff stain)では,集塊の大部分は陰性を示している(図1).
摘出された卵巣は,充実性であり,小型囊胞が一部多房性に見られ,透明液体を有していた.組織像は,腺管形成が見られ,一部に囊胞形成が見られる.乳頭状増殖充実性増殖部では,一部腺管形成傾向に乏しいい.面積的には充実性>囊胞性であった(図2).
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