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文献詳細

雑誌文献

検査と技術31巻7号

2003年07月発行

文献概要

トピックス

エネルギー代謝調節因子「グレリン」

著者: 細田洋司12 寒川賢治12

所属機関: 1国立循環器病センター研究所生化学部 2京都大学医学部附属病院探索医療センター

ページ範囲:P.664 - P.666

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はじめに

 グレリン(ghrelin)は,1999年,G蛋白質共役型受容体(GPCR:Gprotein-coupled receptor)のうちリガンドが不明な,いわゆるオーファン受容体であるGHS-R(growth hormone secretagogue receptor,成長ホルモン分泌促進因子受容体)の内因性リガンドとして,ヒトとラットの胃から発見された1).グレリンはGH分泌促進作用をはじめ,摂食促進作用や脂肪蓄積効果,消化管機能調節などエネルギー代謝調節に対して重要な作用を持つ.近年,特にゲノム情報に基づいて数多くの摂食調節因子が同定され,摂食やエネルギー代謝調節が複雑かつ補償的に作動していることが示されている.グレリンの生理的機能を明らかにすることはエネルギーホメオスタシス調節機構の解明に役立つものと思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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