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Toxin A陰性 toxin B陽性 Clostridium difficile
著者: 加藤はる1 加藤直樹2
所属機関: 1国立感染症研究所細菌第二部 2岐阜大学生命科学実験センター嫌気性菌実験分野
ページ範囲:P.666 - P.669
文献購入ページに移動Clostridium difficile(C. difficile)は芽胞をよく形成する偏性嫌気性のグラム陽性桿菌で,栄養型の菌は酸素に極めて感受性が高く,空気に触れると容易に死滅する.C. difficileは偽膜性大腸炎を引き起こし,抗菌薬や抗癌薬使用に関連して発症する下痢症/腸炎の主要な原因菌である.それ以外の感染症から分離されることは稀である.C. difficileで現在特に問題になっているのは,耐気性のある芽胞が何らかの形で伝播して起こる,病院あるいは介護施設などにおける下痢症/腸炎の集団発生であり,院内感染の原因菌として忘れてはならない.
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