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文献詳細

雑誌文献

検査と技術31巻8号

2003年08月発行

文献概要

検査じょうほう室 生理:見落としがちな大切なこと

特徴的な心エコー画像

著者: 櫻井進1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.720 - P.722

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プロローグ

 代表的な心エコー検査方法として断層心エコー法が知られている.この方法はセクタ型プローブを用い,エコービームを扇状に連続走査し心内腔を断層面として描出するものである.この断層画像を見ながらカラードプラ法やパルスドプラ法などと組み合わせ任意の部位の血流情報を得ることは日常検査として確立されている.しかし心エコー検査として最初に臨床応用されたのは僧帽弁Mモード心エコー法である.その手技はスティック型プローブを用い,1条のエコービームを手動走査し僧帽弁の動きを捉えたものである.心内腔で僧帽弁がどのような動きを見せるかわからなかったその当時に,拡張早期と終期にそれぞれ心室中隔方向へ向かうことを明らかにした画像は,まさしく特徴的な心エコー画像であった.

 今日では,さまざまな心エコー検査方法が開発されており,それぞれの方法が持つ特徴を最大限に活かした特徴的な心エコー画像が存在する.特徴的な心エコー画像とは,ある病態や所見を特徴づけるために,適切な心エコー画像描出法を選択し,断面描出範囲・時相・波形描出方法など多種類の要素を適切に設定した心エコー画像といえる.

 それでは1例の心エコー検査症例を示し特徴的な心エコー画像とは何かについて説明する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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