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アディポネクチン
著者: 田中幸代1 木原進士1 船橋徹1
所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科分子制御内科学
ページ範囲:P.763 - P.766
文献購入ページに移動現在,わが国における過栄養・運動不足などの生活習慣の変化は体脂肪の過剰蓄積を招き,肥満に伴うさまざまな疾病の引き金になっている.近年,脂肪組織が単なるエネルギー貯蔵臓器ではなく,多彩な生理活性物質を分泌する臓器であることも明らかになってきた.また,アディポネクチンはレプチンと並んで脂肪組織に特異的に発現する血漿蛋白である.近年,アディポネクチンの糖尿病,動脈硬化における重要性が次々と明らかになっており1~3),現在臨床治験が進行中である.本分子の解析を目的に,リコンビナント蛋白と抗体を作製し,ヒトアディポネクチンを精度よく測定可能なELISAキットを開発した.本稿ではアディポネクチン測定の意義とその方法について概説する.
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