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文献詳細

雑誌文献

検査と技術31巻9号

2003年09月発行

文献概要

技術講座 病理

乳がんパラフィン標本におけるHercepTestとFISH法の比較

著者: 伊藤緑1 柴田典子1 秋野真也1 林香織1 石田廣次1 谷田部恭2

所属機関: 1愛知県がんセンター臨床検査部 2愛知県がんセンター遺伝子病理診断部

ページ範囲:P.787 - P.792

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新しい知見

 近年の目覚ましい分子生物学の進歩に伴って,分子標的薬として多数の薬剤が開発されつつあり,一部では臨床応用されている.CD20を標的としたリトキシマブ(rituximab),EGFRを標的としたゲフィチニブ(gefitinib),bcr/ablを標的としたグリベック(R)(メシル酸イマチニブ),今回取り上げたHER2/neuに対するトラスツズマブ(trastuzumab)などが抗腫瘍薬として現在すでに使われている.しかしながらその作用機序はいまだ不明な点が多く,効果が期待できる症例の選択に苦慮することもある.ゲフィチニブは効果のある人には数週間で腫瘍の消失をもたらすにもかかわらず,その予測は臨床的に不可能である.また,間質性肺炎などの副作用を生じる症例もある.このような薬剤はすべて高価であり,費用対効果を考えるうえで,効果のあがる症例を抽出する検査が重要となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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