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文献詳細

雑誌文献

検査と技術31巻9号

2003年09月発行

文献概要

私の必要な検査/要らない検査

微生物検査―臨床医の立場から

著者: 青木泰子1

所属機関: 1国立病院東京医療センター内科

ページ範囲:P.833 - P.835

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 感染症の診断と治療に必要な検査は何かという問題は診療における価値観によっても異なり,断定は困難である.一例を挙げれば,市中肺炎における喀痰培養検査の有用性の評価が米国胸部疾患学会ガイドラインでは低く,感染症学会ガイドラインでは高い.一般に感染症専門医は,治療に不可欠な情報かどうかにかかわらず,起因微生物の確定を追求する傾向がある.一方,cost benefitを重視し,感染症であるかどうか,起因微生物が何であるかを確定できなくても,有効な可能性が高く,害にならない治療を選択すればよいので診断確定にはこだわらないという考えもありうる.後者の立場でも,変貌する感染症の起因微生物を捕らえてベストの治療を見いだし続けるために,一定のサーベイランスは必要であるが,その対象,頻度,費用は誰が負担すべきかということは議論の余地があるかもしれない.

 以上の理由から,以下の記述は私見であるが,1つのサンプルとして提示する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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