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文献詳細

雑誌文献

検査と技術31巻9号

2003年09月発行

文献概要

けんさ質問箱Q&A

アルシアン青染色の大動脈への応用

著者: 鈴木慶二1

所属機関: 1群馬大学医学部保健学科

ページ範囲:P.839 - P.840

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Q アルシアン青染色の大動脈への応用

主として上皮粘液細胞の分泌するムチンなどの証明に用いられるアルシアン青染色(多糖類染色)を大動脈など血管に応用する場合,どのような意義があるのでしょうか.また,どのようなところを観察するのに使うのでしょうか.教えてください.(名古屋市 T. K. 生)

A アルシアン青染色のアルシアン青8GSは,塩基性で水溶性のphthalocyanine系色素で,銅イオンを持ち,組織中に存在する親水性で陰性荷電を有するグリコサミノグリカン〔glycosaminoglycan,酸性ムコ多糖(mucopolysaccharide)〕を染色します.アルシアン青8GSはpH2.5でカルボキシル基と硫酸基の両者と結合し,pH1.0では硫酸基とのみ結合します.そのため組織染色においては,pH2.5アルシアン青染色では組織中のグリコサミノグリカンは強く染色され,pH1.0では染色が弱くなります.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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