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アルシアン青染色の大動脈への応用
著者: 鈴木慶二1
所属機関: 1群馬大学医学部保健学科
ページ範囲:P.839 - P.840
文献購入ページに移動Q アルシアン青染色の大動脈への応用
主として上皮粘液細胞の分泌するムチンなどの証明に用いられるアルシアン青染色(多糖類染色)を大動脈など血管に応用する場合,どのような意義があるのでしょうか.また,どのようなところを観察するのに使うのでしょうか.教えてください.(名古屋市 T. K. 生)
A アルシアン青染色のアルシアン青8GSは,塩基性で水溶性のphthalocyanine系色素で,銅イオンを持ち,組織中に存在する親水性で陰性荷電を有するグリコサミノグリカン〔glycosaminoglycan,酸性ムコ多糖(mucopolysaccharide)〕を染色します.アルシアン青8GSはpH2.5でカルボキシル基と硫酸基の両者と結合し,pH1.0では硫酸基とのみ結合します.そのため組織染色においては,pH2.5アルシアン青染色では組織中のグリコサミノグリカンは強く染色され,pH1.0では染色が弱くなります.
主として上皮粘液細胞の分泌するムチンなどの証明に用いられるアルシアン青染色(多糖類染色)を大動脈など血管に応用する場合,どのような意義があるのでしょうか.また,どのようなところを観察するのに使うのでしょうか.教えてください.(名古屋市 T. K. 生)
A アルシアン青染色のアルシアン青8GSは,塩基性で水溶性のphthalocyanine系色素で,銅イオンを持ち,組織中に存在する親水性で陰性荷電を有するグリコサミノグリカン〔glycosaminoglycan,酸性ムコ多糖(mucopolysaccharide)〕を染色します.アルシアン青8GSはpH2.5でカルボキシル基と硫酸基の両者と結合し,pH1.0では硫酸基とのみ結合します.そのため組織染色においては,pH2.5アルシアン青染色では組織中のグリコサミノグリカンは強く染色され,pH1.0では染色が弱くなります.
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