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文献詳細

雑誌文献

検査と技術32巻1号

2004年01月発行

文献概要

病気のはなし

クリプトコッカス病

著者: 安岡彰1

所属機関: 1富山医科薬科大学感染予防医学

ページ範囲:P.6 - P.9

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新しい知見

 クリプトコッカス症は真菌であるCryptococcus neoformansを吸入することによって発症する感染症で,肺病変,髄膜炎,全身播種の主たる病型がある.診断のためにはクリプトコッカスの莢膜抗原を検出するキットが有用である.肺病変では血清を用いて検出し,髄膜炎や全身播種ではこれに加えて髄液を用いた検出が行われる.治療効果の判定には髄液抗原価の推移がある程度有効である.これに対して真菌に共通した血清診断法であるβ-グルカン検出法は陽性率,陽性時の値とも低く,他の真菌と比べて有用性が低い.確定診断には培養検査が必要である.肺病変では肺胞洗浄液や肺組織切片の培養,髄膜炎では髄液の培養,全身播種ではこれらに加えて血液や尿の培養が行われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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